気付くのが遅いシーラカンス/再

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今更ですがスピッツ「醒めない」の感想を

下書きに残ってた。最後まで書けよって話なんですけどもったいないのでとりあえず投稿していずれ追記します。

21歳って2年前じゃん。ブログ記事そんなに寝かしておくなよ。

 

テストとかテストとかいろいろ立て込んでいてじっくり聴けていなかったスピッツ「醒めない」。

漸く少し心に余裕ができた夜中に聴いていたらやっぱり狂おしいほど好きで好きで眠れなくなったので迸るままにぽちぽちと感想を。

 

M-1 醒めない

スピッツのアルバム1曲目はほんと、間違いない。花泥棒とか。

今回も例に漏れず最高の、酸いも甘いも噛み分けた大人の青春ソング。21歳の今聴いても素晴らしいけど、40代で聴いたらもっと気持ちいいんだろうなと。

初夏に片田舎の道を白いオープンカーでぶっぱなしながら聴きたい。派手すぎないブラスが好き。

 

M-2 みなと

ラジオとか有線でもよく流れてた先行シングル。

まともに聴くと泣いてしまうのでラーメン屋さんとかで流れてたときはなるべく注意を逸らすようにしていました。

喪失とか別れの痛みって意外に慣れてしまうもの、なくなったら死ぬと思っていてもなくなってしまえば案外生きていけてしまうもの、なんだけど、それをほんとうに感じなくなってしまったらおしまいだから、毎日錆びついたみなとに出て歌を歌うのかな、なんてセンチメンタルなことを思ってしまう。

でもウェットにならないのがスピッツなんだよなぁ…ウェットな聴き方をするのが恥ずかしくなるぐらいに。

個人的には若葉の主人公と同じ人物像を思い描いてしまいました。若葉も聴くと泣いてしまう大好きな地雷ソングなのであまり回数聴いていないのですが。

 

M-3 子グマ!子グマ!

しんみりとみなとに聴き入ってたら突然のポップギター。低音隊にエンジンがかかった瞬間にそういえばいち早く聴いたフォロワーが大絶賛していたの、これか!って腑に落ちました。

こんなにうねって飛び跳ねるスピッツがかつてあったでしょうか。

モノクロで上下左右から紙芝居みたいにすとん、すとん、って画が切り替わるかっこいいPVをこの曲でつくってほしい(伝われ)

吉井和哉オタクのわたしとしてはThe Apples収録のMUSICを想起してちょっとにやついてしまいました。

今回のアルバムで一番好きかも。

 

M-4 コメット

薄暗いライブハウスのフロアから一転、外の風。

生々しくて若々しい、長閑な風景と精神的な逼迫感、どきどきする。若々しいんだけど、若手バンドでこんな歌作る人たち絶対いないんだよなあ…

切れそなひれで…のとこでヴォーカルとピアノの音が重なるところ、鳥肌立ちました。

 

M-5 ナサケモノ

ああーーーかわいいやつだこれーーーー!イントロのゼンマイ音で直感しました、大当たりでした。

ひねくれ者の直球ラブソング。ずるいなあ。かわいくてずるい、ダメな男のふりをした切れ者に弱いんだもの。安易に頬ずりしたくなってしまうよ。名曲ですね。

 

M-6 グリーン

10代のの熱情を遠心分離して、上澄みをすくって、また遠心分離して、かっこつけとか煩悩とかを綺麗に除いた、なんだこれ。

澄み切った推進力と根拠のある矜持。ほんと、なんだこれ。