気付くのが遅いシーラカンス/再

みたものきいたものよんだもの覚書。よろしければtumblerもどうぞ。http://s-lateshow.tumblr.com/

さいてーでさいこーの、アイドルのおしごと

tumblrにも載せたものを転載。

 

SMAP 2014 Mr.S -SAIKOU DE SAIKOU NO CONCERT TOUR-、9月7日に参戦しました。実に4年ぶりのスマコン参戦。

 

楽曲ごととかの取り止めもないレポは後日やるとして、ここには興奮冷めやらぬ勢いで(それと酔った勢い)で愛が迸ってしまった結果の全体的な所感を。校閲もなんにもしてないので日本語も変換もむちゃくちゃだ!
10年近くもSMAPのファンをやっていて、普段かっこいい!って思うことはあまりなくて、テレビを観ていてもああ綺麗な顔だな、とかかわいいなとか、すごいプロ意識だなとかしか思わない。それがライブだと素直にただかっこいいと見惚れてしまう。
中居正広は積年の鍛錬の賜物、という常人離れした動きをするし、木村拓哉は上着の裾までが木村拓哉であるかのような完璧な魅せかたをしてくる。稲垣吾郎の特有な甘さはやはり正統派王子様として今や貴重だし、草なぎ剛はどこまでも誠実で真摯で手抜きのないエンタテイナーで、香取慎吾は演出も手がけているからかマスター然とした余裕というか、ホストとして客を楽しませようとする心意気が凄かった。
ファン層も正に老若男女といった感じで、男性アイドル=若い女性の憧れというステレオタイプをぶち破り、ファン層を広げたパイオニアである所以は①純粋にエンタテインメントとしてのクオリティが高くて誰が観てもショウとして楽しい②男も女も惚れさせるような、女性にとって理想の異性であると同時に男性にとっても「自分もこうありたい」と思うような理想の存在であること のどちらかが考えられるけれど、おそらくSMAPはどちらも、なんだろう。
もちろん誰にも文句を言わせない、一分の隙も無い完璧なパフォーマンスをするなんて不可能だ。しかしSMAPは弱点を笑いに昇華してしまう。歌えないこと、踊れないこと、年齢。ネタにしてしまえばそれはもう立派なコンテンツのひとつであり、武器であり、チャームポイントになる。
シブがき隊なんかを見ると典型的なように、これまでのアイドルはある程度の年齢になると、司会業なり俳優業なり歌手業なり、それぞれの得意分野に特化した道へと分かれるのが普通だった。なのにSMAPは、いつまでも全員がオールマイティでありつづける。40歳を過ぎても変わらず、歌うし踊るしコントもお芝居も司会もキャスターも演出も、やる。恐らく、売れない時代の、求められることならなんでもやる、というプロ意識をここまで持ち続けているからなんだろう。そして変わらないのと同時に、確実に世相を反映して進化している。歌だけに着目しても、90年代はややファンタジックな、ドラマの筋書きのようなきらきらした世界。00年代は都会的で洒落て、しかしともすると無機質になりがちな街で思う人の温度がよく描き出されていた。そして最近は、なかなか厳しくて窒息しそうにもなる毎日だけど、今この瞬間を目一杯楽しんで全部忘れて、また明日から次の楽しみのためにあなたもわたしも頑張りましょう、的なアンセムが多い。これらをいつも、説得力を持って歌えること、つまり誰もの憧れであると同時に、誰がみてもああ自分と似てるな、と共感できること。言ってみればアイドルであると同時に誰よりも一般人であること。そこがSMAPの稀有なところなんじゃないかな、といつも思う。
結局のところ彼らの凄さを表現するには、”常にup to dateな存在であること”なんて言ってしまえば事足りるような気がする。若かりし頃の彼らも魅力的だけど、それでも今の方が遥かに素敵で、今回のライブが今までで一番良かったと毎回思わせてくれる。長々と書いたけど何が言いたいって、ほんとに普段素直になれないけど、好きです、SMAP。